戸籍収集と相続人調査
戸籍収集と相続人調査についてご説明いたします。
相続人調査とは、相続する権利がある人(法定相続人)が誰がであるのかを調査することをといいます。相続人調査では戸籍謄本を調べ、相続人を確定します。
亡くなった方(被相続人)が、親や親族である場合などは「相続人が誰かははっきりしている。特に戸籍謄本を調べるまでもない」と思われる方も多いでしょう。
しかし、預貯金の解約・名義変更や不動産の名義変更の際は、原則的に戸籍謄本が必要になりますし、必要書類を関係機関に提出しなければ手続を進めることはできません。
つまり、多くの方にとって戸籍収集(相続人調査・確定)とは、銀行で預金をおろしたり、不動産の名義を書き換えるための書類を集めることといえます。
また稀に、ご依頼をいただいて私ども専門家が戸籍収集を行ううちに、下記のような思わぬ事実が判明する場合があります。
- 相続税対策のため、被相続人が養子縁組をしていた。
- 被相続人に子供がいなかったため、被相続人の兄弟姉妹に相続することになった。しかし、その兄弟姉妹も先に亡くなっており、代襲相続人に該当する被相続人の兄弟姉妹の子供たち(被相続人の甥または姪)が17名もいることが判明した。※被相続人の両親がすでに亡くなっている場合
- 被相続人と愛人との間に子供がいた。さらに、その子供は戸籍上に認知されていたため、実子と同じ相続分を有することが判明した。
- 先妻との間に子供がいた。
このようなことがあるため、念入りに戸籍を確認し、相続人を明確にする必要があります。
さらに、上記のような特別な事情の他にも、難しい戸籍収集をしなければならない事例は多くあります。
例えば、親が亡くなり不動産の名義を変更しようとしたら、不動産が親の名義ではなく、すでに亡くなっている祖父や祖母の名義のままであったことが判明した場合などがあります。この場合、不動産の名義人である祖父や祖母の出生から死亡までの戸籍収集をする必要が出てきます。
実際、名義変更をきちんとされていない不動産などはとても多く、結果、こうした大変な戸籍収集に頭を抱える相続人の方も非常に多くいらっしゃいます。
このように、相続手続きを進めるにあたり戸籍収集は非常に重要なことといえます。しっかりとご確認ください。
また、戸籍収集でお悩みの方、不安のある方はにお気軽に私ども専門家にご相談ください。